【徹底解説・フクロウ×食】何を食べる?どのくらい食べる?

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フクロウ情報

フクロウやミミズクはどんな餌を食べるか知っていますか?おすすめの餌の購入場所や与え方などをご紹介するので、既にフクロウを飼育している方もぜひ参考にしてください。

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フクロウの餌

フクロウは、ヒヨコ・ウズラ・マウスを主に食べます。
水辺に生息するシマフクロウなどは魚も食べると言われていますが、魚が主食のフクロウも飼育下ではヒヨコ・ウズラ・マウスを与えるべきとされています。補助食程度に淡水魚のトゲをぬいた部分を10cm程度のサイズで与えることは可能の様です。

また、冷凍された餌より生のままの餌(生餌)で与えた方が栄養分が損なわれずに摂取できるとされています。しかし、現実として餌動物を飼って適宜屠殺するというのは難しいです。

 ヒヨコ

マウス・ウズラに比べ安価で購入することができます。
卵黄に脂肪分が多く含まれているため、与える時は取り除くのが望ましいとされる。同時に、カルシウムやタンパク質も失われ、フクロウの成長阻害や骨折、神経障害の原因に繋がる。ウズラやマウスも与えた上で、それでも栄養の不足があれば補助としてサプリメントを与えます。

最近では、高脂肪分の卵黄摂取がフクロウの脂質異常に直接繋がるわけではないため、卵黄を取り除く必要は無いという意見もあります。
しかし、ヨークサック(卵黄袋)には老廃物が溜まっている上、フクロウが食べるときに卵黄で足や嘴を汚して飼育環境が悪くなるという事実もあります。

フクロウをお迎えした施設と餌の処理について話しておくと良いかもしれません。

 ウズラ

  • 雛ウズラ:卵黄に脂肪分が多く含まれているため取り除くことが望ましいとされるが、可食部がほとんど無くなってしまう。卵黄を取り除かずに、中型種や大型種の補助食として与える。
  • (親)ウズラ:骨がしっかりしているが、飼育過程で運動量が少なくカルシウム含有量は少ないとされる。マウスなどを与えた上で、栄養の不足があればカルシウム補助のサプリメントを与える。

内臓や四肢をあらかじめ取り除かれている処理済みウズラは、処理中に肉が酸化して鮮度が落ちている。また、内臓に栄養が多く含有しているので処理をすることによって栄養価が下がる。
脂質酸化した肉はフクロウの内臓に負担がかかるため、未処理のうずらより早く消費するようにする。

 マウス

  • ピンクマウス:生まれたばかりのマウス。脂肪分が多く、カルシウムが少ない。
  • ホッパー:運動量が増え、タンパク質とカルシウムを比較的多く含む。
  • アダルトマウス:大人のマウス。タンパク質とカルシウムが最も多い。エネルギー値も多い。
  • リタイアマウス:出産を繰り返した高齢のマウス。脂肪分が多く、タンパク質とカルシウムが少ない。アダルトに比べ安価。

レップミールという、マウス肉のソーセージも販売されています。栄養価は損なわれていることと、毛皮が含まれていないためペリットが出ないことから、補助食として与える程度にしましょう。

 ラット?

ラットを販売しているショップもあります。
マウスより皮が厚く、消化しずらい特徴があります。皮を剥いで細切れ(ピースミート)にして与えたり、60gほどであれば、形のまま与えます。
ピンクラットは高カロリーであるので小食のフクロウに効率的にエネルギー摂取させることが出来ます(カルシウムが不足するため他の餌動物も与えたりサプリメントを使用する)

 人工餌

餌動物を形のまま与えることが苦手な方におすすめです。しかし、ペリットを生成することはとても大切なことですので、人工餌より餌動物をそのまま与えられるようになりましょう。

災害時

災害時、いつも与えている餌を与えられない状況が想定されます。
前述の人工餌の他に、ささみ100%の塩分が入っていない猫缶を与えることも良いようです。いなばのチャオチュールを与えている方も。
獣医などに確認の上、少量をいつもの餌に混ぜる形で慣れさせていきます。

出来れば、雛や幼鳥の頃から与えて慣れさせておくことが望ましいとされています。

 人間用の鶏肉は与えていいの?

血抜きしてある上、特定の部位だけの人間用の鶏肉はフクロウの栄養不足につながるので与えてはいけません。

 フクロウのおやつ

コオロギ、ミルワームなど。必ず与えなければならないわけではありません。昆虫食である種類(小型フクロウに多い)のフクロウにおやつ感覚で与えてみましょう。
乾燥した虫を好まないフクロウも多いようです。生きているタイプの方が食べてくれることも多い様です。

餌の量・餌代

餌の目安量として、体重の10〜20%ほどを与えれば良いとされています(大型種だと10%ほどでいい場合も)室内飼いの子は6%くらいで控えめでも良いようです。

ただし、体重増減や体の脂肪の付き具合によって餌の量は変える必要があります。夏場は食事量が落ちる子もいます。

飼い主Aさん
飼い主Aさん

小型種のコキンメフクロウを飼っています。
1日に、ヒヨコ1羽とウズラ数切れを食べさせています。

この場合だと、ヒヨコ(50円/羽)+ウズラ(90円/0.5羽)=140円 となります。
よって、小型種だと1ヶ月で4,000円ほどの餌代となります。

飼い主Bさん
飼い主Bさん

中型種のメンフクロウを飼っています。
1日にヒヨコ2羽もしくはウズラ1羽を食べさせています。

この場合だと、ヒヨコ(50円/羽)×2=100円
ウズラ(180円/羽)=180円 となります。
よって、中型種だと1ヶ月で3,000円〜5,400円ほどの餌代となります。

飼い主Cさん
飼い主Cさん

大型種のユーラシアワシミミズクを飼っています。
1日にヒヨコ4羽とマウス1匹を食べさせています。

この場合だと、ヒヨコ(50円/羽)×4+マウス(200円/羽)=400円 となります。
よって、大型種だと1ヶ月で12,000円ほどの餌代となります。

ヒヨコは比較的安価ですが、そればかり与えていると栄養が偏ってしまいます。
ヒヨコ・ウズラ・マウスを満遍なく与える必要があります。

 フクロウ雛の餌

生後2週間ほどで餌を丸呑みできるようになります。
餌は頻回食で与えます。生後2〜3ヶ月までは朝晩の2回食としている方もいます。

うずらの骨は硬いので、フードプロセッサーで細かくする。または、骨を除いて与えます。ハサミで小さくカットしただけでは、胃に骨が刺さってしまう危険性があります。

餌のあげ方

置き餌で与える、またはパーチや腕に据えて手で与えます。素手の他、ピンセットや菜箸を使用して与えます。

  • ピンセットは先が丸く、折れ曲がったものを使用します。フクロウに対して縦ではなく横向きにピンセットを向けると安全です。
  • 菜箸は、大型種では噛んで飲み込んでしまう事故が起きる可能性があります。

置き餌に慣れているフクロウを据えた状態で餌を食べるようにするには、お腹を空かせた状態から餌を据えた状態で与えることで慣れさせていきます。体重の軽い小型種は特に空腹が命に関わるので、体重管理のうえ慎重に行います。

冬場など餌が冷たいと食べにくいので、ぬるま湯で解凍したりライトで温めてから食べさせると良いです。

解凍方法

  • 冷蔵庫で自然解凍(食べる分だけジップロックに入れる)
  • ジップロックに入れて溜め水で解凍(冬は融けるのが遅いので、卵黄が凝固しないように加温無しの湯煎する。)
  • 特に夏場は食中毒に注意します。
  • マウスは比較的解凍がしやすいです。
  • 解凍し柔らかくなった後に流水で洗うと汚れ(フンや卵の殻など)が取れます。特に、お湯で洗う方が汚れが取れ易いです。

捌き方

  • ヒヨコは大腸と卵黄を除去する飼育者が多いですが、新鮮なものなら丸ごと与えることもあります
  • ウズラは嘴が鋭いので除去します。骨が尖っているので削ったり細かく切ったりしますが、除去してしまうと安全です
  • マウスは大腸を除去します。絞めたてで新鮮なものなら丸ごと与える飼育者もいます
  • 大腸はフクロウの内臓に絡み易いため取り除くことが望ましいです。また、菌が繁殖し易いことからも新鮮な餌でなければ取り除きましょう。
  • 解凍してから捌きます(凍ったヨークサックが残ることがあるため)

小型フクロウに対しては、内臓・ヨークサック・嘴・足を取って体に負担が少なくしている飼育者もいます。
基本的には、肉食動物の餌は自然の状態に近い方が動物のメンタル・栄養状態に良いです。

 ペリット

ペリットとは、餌を食べて消化出来なかった毛や骨を吐き戻した塊のことです。ペリットはフクロウの生理現象の1つであり、胃腸を綺麗にする役割もあるため、餌動物は毛皮や骨も取り除かずに与えます。ペリットの大きさは餌動物の状態に比例するため、皮むきヒヨコでは比較的小さなペリットとなります。
ペリットは食後12〜24時間で出します。時間がずれたり、ペリットの匂いがおかしかったりしたら病気の可能性があります。

保管方法

冷凍された餌を保管する場所として、餌専用の冷凍ストッカーまたは冷凍庫を準備する必要があります。場合によっては、人間用の食品を入れている冷凍庫を使用することもあります。

冷凍庫は、通常-20℃ほどに設定されています。温度に関しては冷凍ストッカーと遜色ない様ですが、冷凍ストッカーは温度調整が出来るため長期間の冷凍保管をしたい場合は冷凍ストッカーを使用すると良い様です。1〜2ヶ月程度の保管期間でしたら-20℃程度で可能です。

一般的に、餌を大量購入すれば1羽あたりが安く手に入ります。大量の餌を保管するにはそれなりのスペースが必要となります。

飼い主Dさん
飼い主Dさん

5羽のフクロウを飼っており、120Lの冷凍庫を使用しています。ヒヨコ300羽は余裕で入りますし、複数のショップから餌を購入するのでこのぐらいのスペースが必要です。

小型フクロウを1羽飼っているというご家庭なら冷凍スペースも小さくて良いのですが、フクロウを多頭飼されているご家庭は大きな冷凍スペースが必要となっていきます。

餌を食べない?

 食中毒

食中毒の可能性があります。菌は便と一緒に排出される為、強制給餌(無理に食べさせること)をすることが必要となります。餌を食べないからといって、食べずにいると餓死でなくなってしまう危険性があります。
もちろん、強制給餌には知識が必要です。投薬することも考えられるので、フクロウの様子がおかしければ、すぐに専門医にご相談を。

飼い主Eさん
飼い主Eさん

食中毒の予防の1つとして、腸内環境を良くするようなサプリメントを与えています。ネクトンQやビフィズス菌、ビオフェルミンを与えています。

 ビタミン剤の摂取

食欲を戻す方法として、サプリメント(ビタミン剤)を与える方法があります。
摂取頻度は確立されていません。週に1度がいいか、毎日が良いかは獣医やフクロウをお迎えしたショップと話して決めます。

代表的なビタミン剤はネクトンです。餌に混ぜたり飲水に溶かしたりして与えます。

換羽期は栄養が多分に必要となるので、栄養補給用のネクトンBio(ビオチン補給)を与えます。

ネクトンMSAはカルシウムやマグネシウムなどのミネラル補給用です。

ネクトンSは換羽期後の体重調整に使用します。

ネクトンSはビタミン補給用でエネルギー調整に良いが、疲れやすくなったり餌を食べなくなったりする、という飼い主さんの言葉も聞きます。

用法要領を守らないと栄養失調になるかも知れません。

 関羽期が終わる

関羽期はエネルギー必要量が増えるため、その時期が終わると比較的食欲が落ちます。

 脱水

水分補給が疎かになり脱水症状を起こしている可能性があります。水入れを準備し、水浴びと同時に水分摂取できる環境を作ります。

また、霧吹きより、シャワーをかけることにより、水分を多く取ることが出来ます。

餌の販売店

フクロウをお迎えしたフクロウカフェや販売店で餌を購入する他、餌専門店で購入することも出来ます。
フクロウをお迎えする時に、どんな餌を食べていたか聞いておくと、食べ慣れた餌を与えることが出来るのでフクロウ自身も安心できますね。

 そらたか さん

特徴

  • ヒヨコが35円(⚠︎2021年4月1日より5円値上げされました)
  • 規格外ひよこ(規格内より汚れなどがついているなど)は15円
  • 安くて品質も良い
  • 通販で購入出来る(電話・メール・お問い合わせフォーム・TwitterのDMより注文可)
  • 300羽以上購入でクール宅急便代金が無料、送料のみ支払う必要があります

Twitterで冷凍ひよこの発送スケジュールが随時お知らせされています。

 月夜野ファーム さん

特徴

  • 生餌を急速冷凍し鮮度が良い
  • 乾燥・冷凍コオロギだけでなく生きているコオロギも購入出来る
  • コオロギが丸々としていてフクロウの食い入れが良い

 神戸フクロウ館猛禽倶楽部 さん

特徴

  • マウスの品質が良い
  • 活マウス・活ヒヨコを購入出来る(直接来店購入のみ)
  • マウスミンス(挽肉)を購入出来る
  • フクロウの販売、メンテナンスやフクロウお預かりサービスもしている

 しあわせをよぶふくろうの城 / 楽鳥園 さん

特徴

  • スペシャルミート(ウズラ・ヒヨコ・カルシウムをミンチにしている)を購入出来る
  • 冷凍ヒヨコをバラで購入出来る
  • 個包装の冷凍ウズラが購入出来る
  • フクロウの販売、ジェスやグローブなどのグッズ販売もしている

 ハンティングアニマル さん

特徴

  • 1羽〜350羽まで幅広い数量でヒヨコを購入出来る
  • 刻みヒヨコ・刻みウズラを購入出来る
  • サプリメントを複数種類取り扱っている
  • マウスとラットがどちらも販売されており、ピンク〜リタイアまで種類が豊富
  • フクロウの販売、ジェスやグローブなどのグッズ販売、フクロウ雑貨の販売もしている

 アキバフクロウ さん

特徴

  • マウスは、ピンクマウス〜アダルトマウスまで購入出来る
  • フクロウカフェ・フクロウ販売もされており、フクロウの飼育について相談出来る
  • フクロウのメンテナンス・お預かりサービスもしている

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