日本では羽角の有無で「フクロウ」と「ミミズク」を区別しますが、今回は総して「フクロウ」と呼びます。
フクロウの脚は長い!?体の〇倍!?どうしていつもは隠れているの?今回はフクロウの長い脚の秘密に迫ります!
フクロウと聞いて、思い浮かべるのはどんな様子でしょうか?
飛んでいる様子でしょうか?木に止まっている様子でしょうか?
ここで、走っている様子や背伸びをしている様子を思い浮かべた方は、なかなかのフクロウ好きな方だと思います!
走ったり背伸びをすると、いつもは隠れている脚があらわに!思った以上に、フクロウの脚が長いことに気づきます!
走るフクロウ
動画では、ユーラシアワシミミズクやトルクメニアンワシミミズクが走っていますね。途中で飛んできたメンフクロウも長い脚がよく分かります。
脚が長いこと以上に、走って移動してくる事に驚きますね。とても可愛らしい様子ですが、なぜ飛ばずに走ってくるのでしょうか。
理由として挙げられるのは、以下の2点です。
補足:なぜ飛ばずに走るの?
敵から飛んで逃げる必要がないから
野生では、敵から素早く逃げる必要がありますが、家やフクロウカフェなどの安心できる場所で飼われている場合はその必要はありません。
飛ぶことは体力をかなり使う行為ですので、前述の場合や狩りをするときに限って飛ぶようです。
幼鳥の頃に歩いていたから
フクロウは、幼鳥の頃は綿羽に覆われておりふわふわとしています。
巣立つ頃には、まだ翼の形成が不十分でうまく飛ぶことができません(風切羽が生えていない)
自分の力で狩りをできないため、親に食べさせてもらいます。
野生では樹上にいることが多く、移動時には一旦地面に飛び降ります。そこから歩いて他の樹木へ移動します。
フクロウは歩くことによく慣れていると言えます。
背伸びをするフクロウ
こちらの動画では、アフリカオオコノハズクさんが背伸び(通称「スサー」)をしている様子です。
背伸びをした瞬間、隠れていた脚が伸び出てきましたね!体全体の半分近くが脚なのでは……?!
どうして脚が長いの?
動画の3分頃から、ユーラシアワシミミズクと思われるミミズクが飛びながらウサギを捕獲しています。
フクロウは飛行しながら地上の獲物を探し、飛んでいる状態のままで狩りをします。獲物を捕まえる瞬間に脚が伸びている様子が見えます。狩りにおいて、長い脚がリーチとなります。
フクロウの脚の長さってどれくらい?
こちらは、メンフクロウの羽毛に覆われている写真と全身骨格標本です。
骨格標本の全長は30.5㎝です。脚の付け根から足指の先までは19.7㎝でした(計算上)
体全体の半分以上を脚が占めている事が分かります。これはフクロウ全体に言える事だと思います。
フクロウは体全体を長い羽毛で覆われているため、ふ蹠という部位のみが外から見えています。
ふ蹠は人間でいうかかと〜足の甲に相当する場所です。
ふ蹠が脚全体であるように錯覚してしまうため、通常ふくろうは足が短く見えるのです。
どうして脚を折り曲げているの?
フクロウだけでなく鳥全体に言えることですが、以下の2点が挙げられます。
- すぐに飛び立てるため
- 着地の際の脚にかかる衝撃を和らげるため
足裏に大きな肉球が付いており、2と同じく着地の際の衝撃を和らげる働きをしています。
オススメフクロウ図鑑
世界のフクロウ全種図鑑
フクロウの体の特徴や生態について細かく記載されている本です。フクロウについて学ぶにはうってつけの図鑑です。
まとめ
フクロウの脚は長く、体の半分以上を占めているとは驚きですね!飛行中からの狩りをうまく行うために、長い脚を折り曲げているのは猛禽類ならでは。フクロウのかっこいい部分が見えますね。
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